書評 プラットフォームの教科書 根来龍之
帯には「デジタルエコノミーの勝者と敗者を分けるもの。」と記載されているが、アナログ・オフラインビジネスでも通じる考え方が詰まっている。
ビジネス全体のレイヤーを切り分け、その中のどこに入っていくか、別のレイヤーにいるプレイヤーとどう共闘・活用していくかなど、ビジネス戦略を考える上で頭に入れておきたい1冊だと感じた。
マーケティング戦略を考えるうえで必要な教えが多々ちりばめられている。例えば以下のような項目だ。
自社が身を置いているのがWinnerTakesAllたりうる商材・業界なのか。
顧客にとってスイッチングコストは高いのか、低いのか。
圧倒的強者がいるのであればそのプレイヤーを打ち負かすのか、コバンザメとなるのか。
ネットワーク効果が波及しやすいビジネスなのか。
その中でもサイド内ネットワークは?サイド間ネットワークは?
このように戦略を取るうえでどのような要素を見つめるべきなのか、任天堂やトヨタ、グーグル、楽天など様々な企業の実例をもって説明しており、非常にとっつきやすい一冊である。
既存ビジネスのマーケ戦略を再構築したり、事業開発においてターゲットやマーケットを選定するような業務をする人は一度触れておいて損はないと思います。
おすすめです。